私は千葉県出身の女性、家庭環境も恋愛経験も友達付き合いも人並みでした。そんな私の人生に大きく関わってくる人と出会ったのは大学に入学してすぐのことでした。彼に出会ったのは興味があった手話サークルでした。彼は背も高くトークも面白い、顔もイケメンの部類に入るタイプでした。そして彼からの猛烈アタックもあり私たちは付き合うことに。しかし、彼は女性にすごくモテるしそれを自身で理解しているせいか平気で浮気をする男でした。何度も話し合い、許し合いましたが、私のメンタルは限界。思い切って別れ話をし、彼も承諾するのですが、すぐに連絡がありズルズルと関係が続く日々。最終的には元カノと会っていたことが発覚し、本当に別れようと決めました。しかし、ただ別れると伝えたり連絡を無視するだけでは効果がありませんでした。住んでいたアパートも知られていますし、学生のアルバイト代で新しいiPhoneを買う余裕も無し。そこで私は覚悟を決めました。彼が浮気しようが何をしようが文句は言わず、いつも楽しい雰囲気を作り出すよう心がけ、彼にとって私が必要だと思わせる演出をしました。同時にかねてから考えていた海外留学の計画を練り始めます。この期間は一年未満です。案の定彼はだんだんと私に依存し始めます。いつのまにか浮気もなくなり、元カノへの連絡もぱったりなくなりました。私は演出を続けつつ、部屋はいつも通りを装い、しかし一日ですぐに部屋を開けられるよう準備しました。いつでも彼に別れを告げられるよう整えていました。ついに大学を卒業し家を出る日、彼が部屋に泊まらない日を狙って荷物を一掃、必要なものは実家へ、バッグ1つでお世話になったアパートを出ました。そして携帯電話で「さよなら」を告げました。彼は泣きそうな声で私を引きとめようとしましたが、そのうち罵詈雑言に変わり、さらに別れの気持ちを高めさせてくれました。正直、情が移っていたので心苦しい気持ちもありました。私自身、何度も涙を飲み込みました。しかし、もう一緒にいるには恨みや苦しみや悲しみの気持ちの方が強く、一緒にいても上手くいかない未来しか見えませんでした。電話を切った後もメッセージや電話が鬼のようにかかってきましたが全て無視。一週間後には海外へ飛び立ちましたので、日本の電波は届きません。LINEもブロックしました。今は現地で出会った新たな人と結婚し楽しい毎日を過ごしています。今思うと、やり方は一方的でしたが縁切りして良かったと心から感じています。縁切りは自分自身も傷つく覚悟が必要です。しかし、縁切りをしなければずっと傷つくのです。一時の心の痛みを覚悟したら、時間が解決してくれます。