私の娘が幼稚園に在籍していたときの話です。娘は同じクラスのRちゃんと仲良くなり、家も近所ということでRちゃんのママとも次第に仲良くなっていきました。しかし、このRちゃんのママがくせ者で、幼稚園でも有名なボスママだったのです。なんとなく第一印象が威圧的な態度で、声も大きい方だったのでボスママかなとは思っていましたが、案の定、そうでした。私はRちゃんのママが苦手でお付き合いしたくなかったのですが、娘がRちゃんを大好きで、Rちゃんもまた娘のことを好意的にみており、娘のために仕方なくママ同士のお付き合いを続けていました。Rちゃんのママとはランチに行ったり、Rちゃんのママ主催のホームパティ―を楽しんだりしながら、無難に過ごしていましたが、やはりいつもRちゃんのママの話を一番に聞いてあげなければならず、それはとても苦痛なことでした。また頼み事もやたらと多く、例えば、Rちゃんのママが他の友達と飲み会に行くために託児所代わりに我が家へRちゃんを預けられたりすることもあり、次第にRちゃんのママとのお付き合いに煩わしさを感じていくようになりました。1年が過ぎ、娘がRちゃんとクラスが離れてからのことです。私はRちゃんのママと、距離を置いてお付き合いすることを決意していました。Rちゃんのママからランチのお誘いがきても全て断り、LINEも自分からは打たないようにしていました。Rちゃんのママも、私が距離を置いていることは察していたのだと思います。距離を置いた私に対し、露骨に嫌な顔をするようになりましたが、私はお付き合いするよりは嫌われた方がマシだと思っていたので、どうってことはありませんでした。距離を置いてしばらく経って、他のママ友達から、「最近、Rちゃんのママとは話していないの?」と聞かれました。私は正直に「実はRちゃんのママが苦手なの。」と答えました。すると、驚いたことにそのママも「実は私も。」と同調してくれ、仲良しのふりをしていたが、心の中では嫌っていたことを明かしてくれました。ボスママは見た目は多くの人に囲まれていますが、本当に心から友達と言える人は案外少ないのかもしれません。私はボスママを嫌い、ボスママから離れましたが、ボスママの周囲にいるママ達は私に対し、これといって何か仕返しをする訳でもなく、中には私の気持ちに同調してくれる人までいました。今はボスママとは離れ、快適な人生を送っています。まだズルズルとRちゃんのママとお付き合いしているママもいるようですが、そのような人とお付き合いしてもロクなことはありません。今はRちゃんのママの顔色を伺う必要もなく、伸び伸びと暮らしていることが何よりも幸せです。